書籍・雑誌

2008.02.01

明日の記憶

明日の記憶まりやさんのブログで知って、読みました。

広告代理店の営業部長が50歳で若年性アルツハイマーになる話。
仕事のミーティングの内容、会った人の名前と顔などそれまで当たり前だったことをどんどん忘れていってしまうさまは読んでいて実に悲痛。

ミーティングの内容や会社での行動を全てメモにしてポケットに納めたり、病気を必死で隠す主人公の姿や、陶芸教室や奥さんの数珠の話のように、苦しんでいる人を利用する人がいるとこは、特に読んでてつらかった。

長く営業の仕事を続け、一日何十人もの人間に合う日々の中では、忘れることも仕事のうちだった。
名刺ファイルがいっぱいになると古い名刺を束にして捨てた。
アドレス帳を新しくするたびに、記録するのが不要になった人間を切り捨てた。
そんな日々に対して罰があたったのかもしれない。

いままで会ったすべての人々を思い出してみたい。
どんな人物だったか、どんな風貌だったのか、どこで会い、何を話したのか、切れかけた電球のように記憶がおぼろげになっていくいまになって、私はそう思う。

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2008.01.30

ぼくには数字が風景に見える ダニエル・タメット

ぼくには数字が風景に見える映画『レインマン』の主人公と同じサヴァン症候群の青年、ダニエル・タメットの自伝。

著者のダニエル・タメットは、数学と語学の天才で、一瞬にして暗算ができたり、100年先の1月1日の曜日がわかったり、1週間で外国語の会話ができるという特殊な能力の持ち主です。
それは彼が、サヴァン症候群で、共感覚の持ち主だから。
サヴァン症候群とは、

例えば、
  • 特定の日の曜日を言える(カレンダー計算)
  • 航空写真を一瞬見ただけで、細部にわたるまで描き起すことができる。映像記憶。
  • 楽譜は全く読めないが、ピアノで弾いた曲を聴き、最後まで間違えずに弾くことができる。
  • 書籍や電話帳を、一回読めばすべて暗誦できる。
  • 芸術性の非常に高い作品(絵画、彫刻など)を作ることができる。サヴァンの5歳児の絵
  • 並外れた暗算をすることができる。

(from Wikipedia

また共感覚とは、複数の感覚が連動する現象で、ダニエルの場合は、数字を見ると色や形や感情が浮かんで来ます。本の中ではこう綴られてます。

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2008.01.24

夕萩心中/連城三紀彦

夕萩心中 (光文社文庫 れ 3-5) ミステリ好きな友達に勧められて、初めて連城三紀彦の本を読んでみました。

昔の書生さんの回想記のようで、話を聞いているかように、どんどん読み進めていってしまった。最後のどんでん返しも「そういう真相だったのか!」と、納得。うまくだまされたというか。伏線もうまくておもしろかったです。

あと、文章がきれい。
電車で読んでいて、思わず携帯にメモった。

見渡すかぎりの薄の原は、夕闇に浸って暗く沈んでいるように見える。それでも時折ふと風が立つと、薄の穂が白く蘇って、夜目に波頭が翻るように、闇を一条の帯に剥いでどこまでも流れていく。

他にも読んでみたいと思い調べたら、古いけど『黄昏のベルリン』というミステリ大賞受賞作があったので、読んでみようと思いました。

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2007.09.01

犬の尿道炎

うちのかわいいジョリーちゃん(ゴールデンレトリーバー10歳)が、尿道炎になりました。

獣医さんから、「原因はストレス」といわれてびっくり。
たしかに異様に寂しがり屋ではあったけど、そこまで繊細だったとは。

先日甥が生まれて、甥の写真を家族で見てかわいいかわいいと言っていたこと、
次の旅行でジョリーがお留守番予定だったこと、
母が旅行に行く予定があること、

などを家族間の会話から読み取り、ライバル(孫)出現とお留守番のストレスにより尿道炎になったそうです。

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2007.08.20

お菓子の常備/林真理子『anego』

anego 2年くらい前?くらいに篠原涼子主演でドラマ化された小説。原作は林真理子。商社で働く33歳のOLの話です。恋愛・結婚・会社・出世など、全てのポイントが鋭い!

ドラマはすごくおもしろくて且つハッピーエンドだったけど、原作はラストが救いようがなくシュールでした。

シュールといえば、主人公の奈央子が恋人と別れた時の場面の

セックスというのは菓子と同じで、すぐに食べなくても常備しておかなければ心もとない。不安になる。
若く何も考えていない女たちだったら、単に遊びでゆきずりの男という菓子を手に入れることが出来るだろう。
けれども三十三歳の奈央子にそんなことが出来るはずはなかった。

お菓子を常備する気持ちは分かるし、自分も会社の机にお菓子サーバーを設けているけど、「男というお菓子」という部分はシュール、、というか、さすがは林真理子!と思いました。

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2007.08.15

森絵都『風に舞いあがるビニールシート』

風に舞いあがるビニールシート 森絵都著の第135回直木賞受賞作。『器を探して』『犬の散歩』『守護神』『鐘の音』『ジェネレーションX』そして表題作の『風に舞いあがるビニールシート』の6つの短編。

主婦なら主婦の、国連職員なら国連職員の、自分を取り巻く環境の中の問題に対して、真摯に向かい合い、自分の信念を見つける姿にじんわりと感動。
読み終えて「ああ、いい本だった」と思った。

ここの短編のそれぞれのシーンも「あ、これわかる!」と共感できる部分があっておもしろい。

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2007.07.25

犬は希望 / 三浦 しをん『まほろ駅前多田便利軒』

まほろ駅前多田便利軒 主人公は、「まほろ駅」の駅まで便利屋を営む多田。彼の元に高校時代の知り合いの行天が転がり込んで、2人暮らしがはじまる。

小学生のエピソードはいまいちだったけど、チワワのエピソードはよかった。

「犬を預かってくれ」といわれて引き受けたが、依頼人は夜逃げしてしまう。やむなく引き取る羽目になったチワワに新しい飼い主を見つけるものの、多田は次の飼い主が気に入らない。チワワの引き渡しを渋る多田に行天が言ったセリフがよかった。

「多田、犬はねえ、必要とするひとに飼われるのが、一番幸せなんだよ」
「チワワがそう言ったのか」
行天は、駅前でポケットティッシュを配っている女の子の方に引き寄せられていった。
多田は憤然としたまま歩きつづけた。

「あんたにとって、チワワは義務だったでしょ」
大量のティッシュをもらった行天が、追いついてきて再び横に並んだ。
「でも、あのコロンビア人にとっては違う。チワワは希望だ」

行天は片手でポケットティッシュを開け、鼻をかもうとした。多田は道具箱をもってやった。
しばらくお互いに黙った。
南口ロータリーを抜けたところで、行天は静かに行った。

「だれかに必要とされるってことは、だれかの希望になるってことだ」

行天、いいこというなー。

うちのジョリー(ゴールデンレトリバー)は義務か、希望か。

うん、希望だ。

(希望を持ち続けるための、飼い主の義務はあるけど。)

行天というと、「沈まぬ太陽」の行天のイメージが強かったので、この本の行天のイメージとの違いも楽しめました。

すごくおもしろいとか、感動するとかはないけど、ゆるーい感じでたらたらと読めました。
好き嫌いは別れそう。

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2007.06.12

黒光りするボディがこわい / 岸本佐知子『気になる部分』

気になる部分翻訳家、岸本佐知子さんのエッセイ。
爆笑です。

「ポジティブ・シンキング」がどうしても出来ない著者は、ネガティブな人間が無理矢理ポジティブになろうとするのは健康上よくないと主張、「ネガティブ・シンキング」を提唱。

<自分だけ仲間はずれにされた>もよく効くネタだ。何ヶ月かに一回定期的に開かれる食事会に呼ばれていたのだが、半年ほど連絡がなかったので、メンバーのひとりに「あの会、最近どうしちゃったんだろうね?」と訊いたところ、口ごもり、目を逸らされた。私抜きでちゃんとやっていたのである。他に<旅先でボラれた><自分の並ぶ列が必ず一番遅い>等も定番である。

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2007.02.14

旭山動物園の奇跡

旭山動物園の奇跡

日本最北の動物園「旭山動物園」が日本一になるまでのお話し。

入園者数の伸び悩み、伝染病の発生、閉園の危機を乗り越え、「日本一の動物園」になるまでの関係者の話が、、泣けます。
読むたびに「夢を持つ」ことについて考えます。「もし小菅さん、安倍さん(動物園の関係者)だったら今の自分の状況でどうするだろう」とか。

仕事がつらくなったり、
やってられない!!という気分になったり
今の仕事を通しての実現したい夢ってなんだろう、と迷うときに。

以下ぐっときたとこ。

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2006.02.02

『へんないきもの』/早川いくを

【クマムシ】摂氏150度の高熱にも絶対零度(-273度)にも、真空にも、乾燥にも 6000気圧もの高圧や人間の致死量をはるかに超える放射線にさえも耐えることができる。

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